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カラーサンドの優れた保水性能について

1)カラーサンドの透水性・保水性機能

【透水性能】

①カラーサンドの骨材に使用する「高炉水砕スラグ」は大手鉄鋼メーカーの高炉(熔鉱炉)による製鉄段階で鉄鉱石、石灰石、コークスが溶融化して派生した高炉スラグを高圧水で急冷処理した細骨材です。

②上記の写真の通り「微細で多孔質な形状」をしています。従来からの他社の透水性舗装の殆どが骨材と骨材の間隙を通じての「点の透水」ですが、「カラーサンド」は骨材の空隙を含め「面全体で透水」します。

③従来の骨材と骨材の間隙による透水は、砂・ゴミなどで目詰まりしやすく、2~3年で透水機能が極端に低下するケースが多いのに対し、当社舗装材は骨材そのものが微細な空隙を持つ多孔質形状をしており、面全体で透水するため、長期間にわたり透水性能を維持していることが、多くの施工事例で確かめられています。

④透水性舗装に求められる透水係数1.0×0.01㎝/secを倍以上、上回る透水性能です。
カラーサンドの透水係数は2.0×0.01㎝/sec以上となっており、これは30㎜/hの激しい雨でも表面に水溜りができにくい透水性となっています。

【保水性能】

①「保水性」に関しても、骨材(高炉水砕スラグ)の微細な「多孔質形状」の空隙に雨水を貯留すると同時に、保水した雨水を表面から大気中に蒸発散することができます。
また路盤に浸透した雨水も「毛細管現象」で表層の高炉水砕スラグの微細な空隙に吸い上げられる効果があるため、大気中への蒸発散が面全体を通して機能します。

②この結果、カラーサンドの「透水性・保水性」の機能により、環境面に及ぼす効果として、下記が挙げられます。
・保水した雨水の「蒸発散作用」により歩行者系道路の表面温度の上昇を抑制し「ヒートアイランド現象の緩和」に役立つことが期待できます。
・夏期高温時、アスファルト舗装のような不快な「照り返し」がなく、「さわやかな歩行性」を実感できます。

2)カラーサンドの保水量データ

≪カラーサンドの保水性・吸水性試験成績証明書≫

上記の「カラーサンドの保水性・吸水性試験成績証明書」は東京都道路整備保全公社 土木材料試験センターにて実施しました試験結果です。
保水量としては0.23g/㎤となっており、この数値を㎡あたりの数値に換算すると下記の通りとなります。
(t=70㎜の場合)
0.23g/㎤ × 10 × 10 × 10 × 0.07 = 16.1㎏/㎡
(t=100㎜の場合)
0.23g/㎤ × 10 × 10 × 10 × 0.10 = 23.0㎏/㎡

カラーサンドは、保水性能だけでなく透水性能も兼ね備えているため、上記の雨水を保水すると飽和状態となり路盤・路床へと透水していきますので、保水量以上の雨でも舗装表面に溢れ出すということはありません。

3)カラーサンドの保水期間

≪保水状況比較≫

舗装表層に保水するカラーサンドの場合、保水力は3日以上持続します。
夏期の打ち水が、アスファルトやコンクリートの場合、30分から1時間程度しか持続しないことを考えると、非常に長い時間保水することで蒸発散を促すため「ヒートアイランド現象」の抑制に大きな効果を発揮します。

4)保水による効果

≪舗装表面温度比較≫

上記の通り、乾燥状態でも湿潤状態でもアスファルトなどと比較して約10℃の舗装表面温度の差がでます。
特に公園等では、地面から近い位置で遊ばれるお子さんにとっては大人以上に夏場の照り返しによる暑さを感じやすいため、カラーサンドによる表面温度の低減効果により、熱中症対策にも効果を発揮します。

5)透水性・保水性舗装の注目度

≪環境省発表の2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた構想≫
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて環境省が、選手や観客の熱中症予防やヒートアイランド現象の抑制に乗り出す方針を発表しました。
この中で
雨水を吸収して大気に水蒸気を放出する「保水性舗装」
地下に水を循環しやすくする「透水性舗装」
これらを活用し地表面などを冷却する計画を検討項目として盛り込みました。
また、この環境省の発表に基づき、「フジテレビ ニュースジャパン」にて当社舗装材の取材を受け放映されました。

このように新聞・テレビなどのマスメディアにも取り上げられる透水性・保水性舗装材。
今後の物件へのご検討にいかがでしょうか。