Technical Information

<技術情報シリーズ>透水性舗装「カラーサンド」が、施工後15年以上経過しても舗装機能を維持している理由

【1】カラーサンドが20年目を迎えました。

当社が平成8年に開発した透水性舗装「カラーサンド」は、今年で20年目を迎えることになりました。
官公庁発注の公共事業における公園園路、街路歩道、河川遊歩道、建築外構等の需要分野で、透水性舗装として、平成28年3月末現在で1,400件に及ぶ実績を上げています。

【2】歩行者系舗装として高い性能を保持しています。

公共事業における舗装工事の設計ガイドラインとして活用されている『舗装設計施工指針』(日本道路協会)には「歩道および自転車道における路面の機能と舗装の性能」について具体的に記述されています。

以上のように、透水性舗装「カラーサンド」は歩道部に求められている「路面要件」5項目を全てクリアしており、歩行者系舗装の中では高い性能を保持しています。

【3】透水性舗装「カラーサンド」が、施工後15年以上経過しても舗装機能を維持している技術的な理由

①骨材に採用した高炉水砕スラグの持つ特性「潜在水硬性」により、強度が増進していきます。
・高炉水砕スラグの化学成分がセメントと類似しており、水和反応により長期にわたり強度が増進する性質を持っていること。
・材令28日の曲げ試験は、現場ごとに公的試験機関で実施しており、常時35~40kgf/㎠以上の曲げ強度が出ていること。

②骨材・高炉水砕スラグの粒子が「多孔質形状」をしているため、透水性・保水性に優れています。
・一般的な砕石を骨材とする「ポーラスコンクリート」や「透水アスコン」は骨材と骨材の隙間を通しての透水に対し、透水性舗装「カラーサンド」は骨材そのものが持つ微細な空隙を通しての透水であること。
・砕石の隙間を通しての透水は、雨水と同時に細かい土粒子も浸透するため目詰まりを生じやすく、2~3年で透水能力は半減する可能性が高い。
・透水性舗装「カラーサンド」は、骨材の水砕スラグが微細な空隙を持つため、雨水を保水することにより、毛細管現象により舗装表面から蒸発散作用により路面温度の上昇抑制効果がある。ということは、保水性舗装としての機能も併せ持つ。

③冬期凍結融解の反復作用に対し、骨材の高炉水砕スラグの粒子が微細な空隙を持つ「多孔質形状」により、凍結時の水分の体積膨張による圧力を解放するため、舗装表面の劣化を防止します。
・凍結融解試験(気中凍結/水中融解)において、上限200サイクルまでの試験完了時でもひび割れ破壊は発生せず、耐凍害性にも強いことが立証されたこと。(建材試験センター中央試験所で実施)

【4】透水性舗装「カラーサンド」が、施工後15年以上経過しても舗装機能を維持している現場の代表例

<首都圏>
あけぼの子どもの杜公園整備工事(埼玉県飯能市)
(第14回都市公園コンクール建設大臣賞/平成10年度建設省「手づくり郷土賞」を受賞)

・カラーサンド
・t=7㎝
・940㎡
・平成9年施工

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<地方>
中山間地域総合整備事業(福島県南会津農林事務所)

・カラーサンド
・t=5㎝、10㎝
・800㎡
・平成13年施工